知る知らぬ なにかあやなく わきていはん 思ひのみこそ しるべなりけれ (橋 本紡著『葉桜』より)

先生への思いを伝えたく何度も何度も書いては先生に直してもらった字。

櫻井佳奈は小さいときから継野書道教室へ通ってる。妹の紗英の方がやりたいといって始めたのに、妹はまもなくやめてしまう。
勉強も習い事もすぐに上手になる妹。姉の数学の問題までも遊び半分で解いてしまう。
櫻井一族には優秀な人が何十年に一度現れては17歳で死を遂げる。
紗英も17歳を迎えて、一生に人がする体験をすべてやりたいと背伸びする。
佳奈は受験を前にしても書道教室へ通う。それは指導の先生への淡い憧れ。
書道で出合う九成宮醴泉銘や古今和歌集などを交えて、思いが描かれている。

橋本紡(つむぐ)著『葉桜』(集英社、2011.8.30第1刷、P247)

No tags for this post.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください