就活の厳しさを描く『何者』 #book

朝井りょう著『何者』2012.11.30発行。

俺は星と星をつないでいくように、スーパーの中を慌ただしく動く。俺が動いたところを線で繋いでいけば、「ひとり暮らし」という星座ができそうだ。
十一月の終わりを濡らす雨の中を駆け抜ける。

★★★面白い表現だ。自分はどんな星座を作ってるのかと考えるが思い当たらない。十二月の終わりを白く塗りつぶしている雪の中、緑も黒も塗りつぶしにょろにょろ蛇が顔を出す年となる。★★★

就活って、トランプのダウトみたいなもんじゃねぇの。

自分にしかできない表現。舞台は無限。甘い蜜でコーティングをしたような言葉を使って、他人に、理想の自分を想像してもらおうとしている。
想像。
想像力が足りない人ほど、他人に想像力を求める。他の人間とは違う自分を、誰かに想像して欲しくてたまらないのだ。

【ESや面接の本番に望む前に、まずは自分のキーワードを書き出してみよう!】学生時代に一番がんばったこと(具体的に三つ)。この業界を目指す志望動機。自分の好きなところ、嫌いなところを三つずつ。自分のキャッチコピーとその理由。

★★★急に自分の長所や短所を行ってみてと言われても出てきにくい。何も考えずぬ過ごしているわけではないだろうに。★★★

就活の面接ではまずキーワードから。

自分が何者であるかを語るとき、どんな言葉を取捨選択するべきなのだろうか。

ギンジが発するキーワードはさらに彩りを増していった。短い短い言葉で紡ぎ出される毎日の記録は、余分な部分が削げ落ちているから、一口でもうお腹いっぱいになるくらいに、濃い味がする。

★★★まず先にキーワードというのもなかなかできず、話が長くなってしまいがち★★★
 
★で挟んだところは私の言葉。それ以外は文中で興味を惹かれたところ。

CAT:ことば
TAG:読書,朝井リョウ,何者,就活

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