1月に読んだ本のまとめ「読書メーターより」

美しい日本語の風景旅猫リポートくろぞうとあおぞう天平グレート・ジャーニー─遣唐使・平群広成の数奇な冒険

2013年1月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3546ページ
ナイス数:73ナイス

天平グレート・ジャーニー─遣唐使・平群広成の数奇な冒険
久々に歴史小説。遣唐使の苦難が描かれている。作者は日本再発見塾で新庄村においでになった上野誠さん。読もうと思ったのはこのことが大きい。万葉学者の書く物語とはどんなものだろうかと。実在の平群広成を中心に中国の皇帝に仕える阿部仲麻呂も登場する。船旅は死と背中合わせ。暴風に合いベトナムでの苦難の生活。波瀾万丈の中から救う神が現れる。唐、渤海、新羅と国際情勢も厳しい中で危険を潜りながら、権威を借り知恵を巡らせ、日本に戻ることができた。こんな苦労をしながら今の日本ができあがってること、中国の力添えでそのような文化を
読了日:1月26日 著者:上野


くろぞうとあおぞう
小さな森に大きなぞう。窮屈そう!のびのびと過ごそうとして北と南に別れていく。でもやっぱり窮屈でも仲間が恋しい!じんわりと伝わる。
読了日:1月26日 著者:石倉 ヒロユキ


ねこのおいしゃさん (ケロちゃんえほん)ねこのおいしゃさん (ケロちゃんえほん)感想
猫のお医者さんが、ニャーオ!と気合をいれたら病気を治せるのが楽しい。子どもたちが喜びそう。エプロンシアターにもなってるけど、変えている部分もあり、どうして原作と変えてるのかと思った。我が家の猫からも気合をもらおっと。
読了日:1月26日 著者:ますだ ゆうこ


旅猫リポート
サトルと猫のナナの感動の物語。初めの方は淡々と物語が進む。それだけに終末に一気に、サトルが何故ナナを貰い受けてくれる人、みんな仲の良い友だち、を訪ねて旅していたのかがわかってくる。涙が止まらなかった。サトルもナナも別れるのが嫌で、貰い受けてもよいと言ってくれたところで相性悪く振舞ったのだろうか。ナナも良い人に恵まれ、サトルも良い人に恵まれ、羨ましい。優しいサトルだからみんなを幸せにできたんだよね。だからサトルもナナも幸せだった。くすん。有川浩さんは植物のことだけではなく猫のこともわかるなんてすごい!
読了日:1月17日 著者:有川


64(ロクヨン)64(ロクヨン)感想
昭和64年の誘拐殺人事件を軸に県警広報官三上と記者クラブとの匿名扱いでの綱引き。県警の窓になろうと必死に上層部に掛け合う三上の生き様が凄い。我が娘も行方不明だというのに仕事に生きる。警察にとって守るべきものは何か、記者たちの取材とは、犯罪被害者の思い、事件を追いながらもミスを犯し離職せざるを得なかったものの人生、タイトルにも関わるのかこの640ページを超える小説でありながら、気が抜けなかった。県警内部での爪弾きもされながら、元上司との繋がりが、感動を呼んだ。そして、終盤に事件を隠そうとする県警から情報を引
読了日:1月14日 著者:横山 秀夫


七夜物語(下)七夜物語(下)感想
さよと仄田くんの夜の世界。自分たちの良い所や足らないところに気づいていく旅。クラスの中で全く存在感のなかった仄田くんも大ねずみのグリクレルや捨て去られた仄田くんの短いエンピツと出会いながら、自分の良さを確かなものとして自信を持っていく、心温まるお話だった。自分の光と影と戦うシーンは痛々しかった。どちらかが悪いのじゃなく、どちらも大切に、自分というものに自信を持ってほしいという作者のメッセージなのだろう。人が傷つけられ奪われるとき自分は何ができるか?さよと仄田くんは精一杯力を出し切りながら立ち向かうことがで
読了日:1月12日 著者:川上 弘美


ガラスの仮面 (第17巻) (白泉社文庫)ガラスの仮面 (第17巻) (白泉社文庫)感想
二人の王女を大成功に終わらせたマヤ。亜弓は、今回の役で初めて役との一体感を得たというのに、マヤはいつもだという。亜弓もすごい人なのにマヤに負けている部分に気づいてしまう。気づける亜弓も凄い。天狗にならないのがいいね。マヤは、「忘れられた荒野」で狼少女の役につく。大変な役でも文句も言わず、必死に自分のものにしようとするマヤの姿に感動。
読了日:1月7日 著者:美内 すずえ


七夜物語(上)七夜物語(上)感想
七夜物語を読んだ小学四年生のさよは不思議な体験をする。この物語を何度読んでも記憶に残らない。私が読んだ本の内容を忘れるのとはかなり異なる。夜の夢の世界に紛れ込んだようになる。さよと同級生の仄田くんは、自分たちより大きなネズミのグリクレルに出会う。夜の世界で二人は自分自身を見つめ直すことになる。しだいに二人ともしっかりと歩み始める。グリクレルやミエルは最初だけの登場なのだろうか?下巻も楽しみにしよう。小中学生だけでなく、大人でもやりたいけどできない、言いたいけど言えない思いはたくさんしているから、こんなふう
読了日:1月6日 著者:川上 弘美


美しい日本語の風景
あけぼのなど空の大地のことば、わかみずなどの四季のことば、あらたまなどの人と心のことばが、万葉集などの言葉をもとにしながら、言葉の意味が解かれている。大切にしたい日本語の良さに触れることができた。折に触れてまた読んでみたい。「かろとうせん」の項のところで松尾芭蕉は弟子に「予が俳諧は夏炉冬扇のごとし」。役に立たないものとは?無用の用ということばがあるが、それを目ざして俳句を作ることが大事だと著者は考える。目先の役に立つか立たないかばかりに心を奪われて、肝心の自己鍛錬をおこたれば、何の役にも立たない。そうした
読了日:1月4日 著者:中西


影の部分 (真夜中BOOKS)影の部分 (真夜中BOOKS)感想
映画「勝手にしやがれ」を世界で初めて買い付けたり、「太陽がいっぱい」を日本に輸入するなどで活躍した秦早穂子さん著作。満州事変の年に生まれ、太平洋戦争、戦後を、子供時代を萩舟子として描き、戦後の映画にまつわる話を私として描く。子供時代も決して暗い影ばかりではなく、父の周りの著名文芸家が登場し、華やかさもある。その中で佐藤春夫の詩「秋刀魚の歌」には春夫と谷崎潤一郎と両者の夫人が関係していることを初めて知る。改めて詩を読み直した。映画に関係しては多くのフランス映画と監督、俳優が登場する。華やかな仕事だがそこにも
読了日:1月3日 著者: 早穂子


ガラスの仮面 (第15巻) (白泉社文庫)ガラスの仮面 (第15巻) (白泉社文庫)感想
冬の星座でマヤと亜弓が姉妹として王女を演じる。亜弓のオリゲルドは策略を巡らし氷の如くの王女、マヤのアルディスは光の如くの王女。目が離せない!
読了日:1月1日 著者:美内 すずえ

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