知恩院の阿弥陀堂の鎧戸は板の木目

深沢七郎著『深沢七郎集』第7巻(1997.8.20初版第1刷 筑摩書房)の「銘木さがし」に次のような一文があった。

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「知恩院の阿弥陀堂の鎧戸は大したものだなァ、板の木目に従って作ったのだよ、六十四の鎧戸の鎧の模様が板目だよ、一つの鎧戸に十枚の鎧板だから六百四十枚だ、六十四枚が全部揃った模様だよ、世の中には板の木目で模様を作った奴があったんだ、ボクが大工だったらやっぱり板に教わって拵えたよ、板を先に揃えなきゃ手がつけられん仕事だよ」

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