ただいま

です。

田中流ケーナの作り方〜ケーナもケナーチョもつくっちゃおう

あなたもケーナをつくれます。自分でつくれる楽器です。気楽にやってみましょう。

南米の楽器。特にここでいうケーナはアルゼンチンタイプではなくボリビアタイプのケーナを作ろうというページです。題して『田中流ケーナの作り方〜ケーナもケナーチョもつくっちゃおう』ということです。

ケーナと出会い、そしてアランドレスのケーナを紹介された。フォルクローレの楽器・CDその他の専門店『コチャバンバ』。社長の安岡秀與さんの電話口からのケーナレッスンが忘れられなく、うれしい思い出となっている。

勤務先の蒜山中学校で全校のキャンプが何もない学校林を舞台にして行われる前、職員が何かのサークルを開くことになっている。その中でケーナつくりを思い立ったのも、安岡さんのアドバイスによるものだった。

つくったケーナを販売するわけではないのだからという気楽な思いが、こんなケーナ作りをさせてくれた。道具をそろえるのに近くの鍛冶屋さんにもお世話になった。その道具が大変有効だった。

自分でつくれる楽器。竹も売られているような女竹(メダケ)は手に入らないが、近くにハチクとかクロチクがあり、なんとかできた。生徒達とつくるのも楽しいものだ。近所の小中学生や大人など興味を持った人々と一緒につくったこともある。

こんなに簡単につくれる楽器はそうないのではないだろうか?皆さんもつくりましょう。ケーナを始めたときに私は何かを得たいと思って多くのホームページを訪問して回りました。これから興味を持つであろうそんな人たちに何かのお役にたてればこれほどうれしいことはない。ケーナ作りは楽しいですよ。

ただ、ここに示しているものは安岡さんのアドバイスや下記の著作物を参考に私なりにつくっているものであり、たくさんの間違いなどもあるかもしれません。そこは個人的に楽しむケーナ作りと思ってお許しください。また、『こうすればもっといいよ。』と教えてくださる方があれば大変うれしいです。多くの方がケーナに興味をお持ちくださり、『ケーナって何?』という人が少なくなることを願っています。

1.まず七厘の準備

まず七厘を準備しましょう。

七厘がこんなところで役に立つとは以外ですね。秋刀魚を焼くだけではなかった。

七厘に炭を熾すのですが、新聞紙をねじって入れ、その上に乾燥した竹を小さくしたものを入れるとこれがいい火力になります。

2.七厘に3種類の焼き穴通し

炭が熾ったら、3種類に焼き穴通しを入れておきましょう。

一番太いLサイズ(直径12mm)は2本くらい入れておけば手際よく穴を開けることができます。道具については気楽にケーナづくりのページを見てもらいたい。

太目の竹で火吹き竹をつくっておくと、いいですよ。

火吹きだけで拭いてやると炭の火力もまして、焼き穴通しも早く赤く焼けてきます。

3.ケーナサイズ

焼き穴通しが赤くなるまでの間に、ケーナの種類によって竹のサイズも違ってくるので、寸法を合わせておこう。

ケーナサイズはケーナのサイズ表を見てください。

サイズを紙に実寸で書いておくと作業が行いやすいです。

私はクリアーファイルなどを利用して実寸の設計図をつくり、それに穴の位置も千枚通しで穴を開けセンターの位置が分かるようにしたものをつくっています。

これを利用すればつくりたいときにいつでも取り出して手早くマーキングすることができる。

4.マーキング

設計図にもとづいて印のために小さな穴を開けているので、そこをマーキングする。

歌口以外はその箇所は穴が開いてしまうので印を入れる筆記具は何でもよい。鉛筆でもマジックでも。

私はこの設計図がすぐに破れないことから、指穴のところは直接、錐で穴を開ける。

穴を開けると言っても、焼き穴通しの先端が滑らなければよいので、とがった先端が滑らないだろうと思うくらいの小さな穴しか開けない。付きぬけるまで開けたことはない。

歌口のところは、削り具合を示す幅と長さのマーキングなので、鉛筆などで消すこともできる用具で行っている。

5.きりで穴あけ

4.でも書いたが、直接、錐で穴を開けてしまうこともあるし、この設計図を早く次ぎにつかいたい場合には、鉛筆だけでマーキング(竹の色によって用具を変えてマークが見えやすくしておくほうがよい)して、あとで錐を使用して穴を開けることにしている。

錐で穴を開けるときは、竹をしっかり押さえておくこと。

ねらいは、焼き穴通しが滑らないようにするために開けるのであるから、本気に付き抜けるくらいに開ける必要はない。

6.歌口切

マーキングをよく見て、歌口の切除部分の内で、ヤスリが滑らないようにするために、竹鋸で切り落とす。

丸いところを斜めに切ろうとするので、滑りやすい。したがって鋸の刃が滑らないように慎重に切ること。

鋸の刃を滑らすと歌口周辺が傷ができて見た目が悪くなる。

7.歌口を三角に

上に書いたように、ヤスリを滑らせないためであるから、切除部分をギリギリまで切り落とそうなんて考えなくてよい。

そんなことをしようとすると、かえって、予定以上の部分を切り落とす羽目に陥るだろう。

あくまで小さめで、あとはヤスリで気長に行くつもりでよいのではないだろうか。

鋸でここを切り落とすときは神経をつかう。

あせらずゆっくり。丁寧に。小さめに。

8.管尻の穴あけ

焼き穴通しで最初に、管尻の穴を開けましょう。

それは歌口を完成させればいつでも音が出るようになるからです。

専門家ならここで、音の高さなどを見るのでしょうが、私はファジーに行きます。

竹の管尻に近いところをしっかり持ち、焼き穴通しを左右にねじりながら押し込む。

このとき、焼き穴通しはかなり熱くなっているので、竹をもっている手に当てないように十分注意すること。

また、竹を持つ部分が管尻から離れれば離れるほど、不安定になり焼き穴通しを押し当てるときにぐらつくので、軍手をして管尻に近いところを持ってぐらつかないようにしっかり持っていること。

また、焼き穴通し左右にねじりながら押し当てていると火の子が飛んだり落ちることがあるので、足元や竹を持つ手に十分注意すること。

熱かったからと言って、焼き穴通しを決して、投げ出さないこと。もっとひどいやけどをしてしまいます。

9.指穴あけ@

次ぎの焼き穴通しが焼けるまでは、歌口のほうの作業をしていてもよい。

指穴を焼き穴通して開けるときは、地面などに管尻をあて、左手で歌口に近い部分をしっかり持つこと。

錐で開けた小さな穴をめがけて、焼き穴通しの先を静かに当てること。急いで当てようとすると滑って、指穴付近を焼き焦がしてしまうので注意。

ここでも、先がまず狙いに当たったら、最初は静かに次第に力を入れて、左右にねじりながら焼き穴通しを押し込んでいく。

竹の材質、乾燥具合によっては、力を入れすぎると、竹の管を割ってしまうので力加減には十分注意すること。

焼き穴通しが十分焼けて赤くなっていれば、それほど力を入れなくても軽く左右にねじりながら押すだけで穴は開いてくれる。あせったり、早くしようと急がないこと。

竹を割ってしまっては台無しです。

10.指穴あけA

写真のように竹が焼けながら穴が開いて行きます。そのとき煙と多少の火の子が出ます。

歌口の先のほうをもっていると、熱い煙が出てくるので、竹を持っている左手をやけどしないように、穴のところを避けて持つこと。

焼き穴通しで穴を開けるときに、竹の上を穴通しが通過したかどうか、感触を確かめよう。

貫通したときに、すぽっと入る。

あまり力を入れすぎていると、この辺りがわからず、反対側まで穴を開けてしまうことになるから十分注意すること。

11.指穴あけB

指穴も2つ目以上になってくると、すでに穴の開いた他の穴からも煙が出てくるので、持つ場所には十分注意すること

12.歌口づくり@【上部】

半丸やすりで歌口の上部を削っているところです。

唇に当たるところがあまり大きくならないように、マーキングの位置を確かめながら削っていくこと。

歌口の部分を早くつくっておくと、いつでも音を出せることになるので、この作業は速くやり終えるほうがよい。

初めてケーナを持つ子どもたちにつくらせるときは、歌口ができた段階から、口に当てて音を出す練習もさせていった。

13.歌口づくりA【下部】

歌口の下側の作業のようす。

上部よりも下部のほうをしっかり削る。

上部から3分の1、下部から3分の2の息が吹き込まれるように。

切り口が大きく広がらないように慎重に作業を行っていく。

竹がぐらつかないようにしっかり持ちながら作業を行うこと。

使用しているヤスリは、半丸やすりで一番幅の広いところが10mm位のものである。先のほうが狭くとがっているので歌口の細かい部分の作業がやりやすいと自分では思っている。

14.歌口づくりB【上部】

歌口の上部・下部をバランスを見ながら削って行く。

大きな歌口は、すぐ音の出るケーナになるようですが、大きくなりすぎるとぱったりと音が出なくなるそうです。

15.指穴づくりC

他の穴から煙が出ているようすです。

上で注意したように、すでに開けている穴の付近を持たないように十分注意すること。

この煙も結構熱い。

16.指穴づくりD

次第に下の穴になるとそれ以前に穴を開けているところもおおくなり、その穴からも熱い煙が出てくるので、必ず軍手をしておくことと、穴の上を手で握らないことを注意しよう。

ボリビアタイプのケーナでは下から3つ目と一番下の穴が10mm弱の穴です。

ついつい調子に乗って穴を開けていると大きな穴を開けてしまいやすい。

大きな穴は小さくできない。

小さい穴は大きくできる。

17.歌口づくりC

歌口もほぼ完成に近づいている。

3分の2の息が流れるように大きく削っているところ。

18.歌口づくりD

歌口の切除部分の大きさを慎重に決めているところ。

写真では見えないが、実際には切除する部分のマーキングを横のほうに鉛筆でしている。

19.G管(1番短いもの)、F管(中くらいの長さのもの)、D管(一番長いもの)

この日につくった3種類のケーナ。

一番短いケーナの設計図に「アランG」という字が見える。

これは自分が実際に購入したアランドレスという人がつくったケーナのサイズを測ったものです。

その他のF管、D管は大木岩夫著『アンデスの笛 ケーナ −作り方と吹き方−』(P.51 1999年購入)や田中 健著『改訂版 田中 健 ケーナ教本』(P.80 1998年改訂版 総発売元:龍吟社/リズム・エコーズ TEL(03)3473-0395 ¥2000+税)の中に記述されているサイズから、アランドレスケーナに合うように計算したものによって製作した。

ケーナサイズはケーナのサイズ表を見てください。大木岩夫モデルと田中健モデルの数値と共にアランドレス・モデルに計算し直したものを載せています。

20.歌口の様子@正面

歌口の拡大写真です。

よく見るとヤスリで削った上部の横にマーキングが残っている。

このマーキングは、上部の削り幅と切除部分の長さを示している。

したがってもう少し上部を広く削ってもいいということと、もう少し深く切除してもよいということになる。

ちょっと控えめ。

21.歌口の様子A真上

歌口の削り具合をわかるように撮影したものです。

映す角度が上気味のところからになってしまったから、3分の1と3分の2というのがちょっとわかりづらかったかもしれない。

内側も大きく削っていることがわかるはずです。

22.歌口の様子B斜め横

歌口の斜め上から撮影したもの。

内側の横も削られて色が白っぽくなっているのがわかると思います。

23.製品と作品@正面

黒い紐の付いているほうが、購入したアランドレスのケーナです。

何も付いていないほうが、今回3000円でボリビア産の竹をコチャバンバで購入し自分で製作したものです。

遠くから見るとどっちが本物やら?なんて思ってみたくなります。

24.製品と作品A歌口

歌口部分を拡大して見ると、写真右のアランドレスのほうが形がいいし、切除の大きさも違っている。

25.製品と作品B

さすが15000円のアランドレスのケーナ。管の中も滑らかです。

私のも管の中をヤスリで丁寧に磨かないといけませんね。

26.製品と作品C指穴

下側のアランドレスのケーナは穴を開けたあと、ヤスリで丁寧に磨いている。

特に、穴の横に向けて滑らかに角が落とされている。(写真で白く見えている部分)

上側の私がつくったものは、焼き穴通しで穴を開けたときにできたススが管の底に付いて黒くなっている。

このためスス臭い匂いが少し残っている。